アリー これまでの主人公たちとまた違うタイプを…と思って、皮肉言ったりひねくれてたりする子にしたかったのですが、なんかめちゃくちゃ実直な感じになってしまいました。あととても照れ屋でかっこつけ。現実的な発言もします。デリカシーのない言い方も。ところどころとってもセリフがくさくなってしまいがちだったのですが、回りくどい言い方や淡白な言い方に直しても何だかしっくり来ず、恥ずかしいなと思いながらそのままになっている箇所がたくさんあります。 行動は直感的というか衝動的というか、行き当たりばったりなのがちょっとどうかなと。そこがストーリー上でも気になっている所です。あまりぐだぐだと考えたくはなくて、とりあえず行動したいタイプと言ってしまえばそれだけですが。言葉で反論はしないけれど、周囲に止められているのに言うことを聞かずに行動する場面がちらほら。 どちらのルートでも、アリーがそれまで適当でいいやと思っていた自分の人生について考えるようになるという、明確な変化があります。ゼンルートのことを世間知らずで見通しが甘いと言う場面がありますが、それはアリーも同じこと。彼にとっては物語終了してからがまた新たな試練と人生の始まりです。 闘技場で負けなし!という設定上、とても戦闘で力を発揮できそうな感じがしますが、魔法使いだらけの闘技場で、運よくバレずに魔法無効の特性に頼っていただけで、実際にはそこまで戦闘能力が高いわけではありません。軍人の家の子ということで、幼い頃に多少の武芸は習いかけていましたが、アリーの性質から鍛錬は続かず。またアリーの誕生時点でそれなりに年齢を重ねていた父親は、実の子たちを軍人として育てるつもりはありませんでした。軍で息子のように目をかけ鍛えてきたカインが既にいたことと、子どもたちには平穏に暮らしてほしいとの願いがあったからです。 なんでこういうデザインになったのか全然覚えていないんですが、バナナみたいなくせ毛と逆三角形の目がとても描きやすい。一応寒冷地のお話のつもりだったので、やたら温かそうな重ね着をしています。本編には全然反映できなかったのは反省点。 年齢としてはアリーがゼンルートよりやや年上のイメージ。ゼンルートに対してやたら兄貴風を吹かせようとする場面がちらほら見られます。ゼンルートを愛称で呼ばないのはアリー含めて数名いますが、アリーには特に、「お前」などで済む場面でも意図的に多めに「ゼンルート」と呼ばせています。ということで、ものすごく名前を連呼する子になりました。対してカインはそれなりに年上であり、そして互いにあまり名前を呼ばず。反発心が先に立っていたからかもしれません。 アリーと行動を共にする上で、暴走する性質にどう対処するか、というところから攻略対象との関係を考えていきました。ゼンルートは魔法で抑え込んだ上で、原因を明らかにして解決に導く。カインは物理的に力で対処し、性質そのものとの付き合い方を見直すことで無害化していく。そんな振り分けのつもりでしたが、話が書きあがってみるとエンディング後の付き合い方が逆転しています。 わざわざ作中で語ってはいなかった気がしますが、これまでの主人公たちと違い、人に対して性的に触れる機会が物理的にありませんでした。新鮮な反応を書くのが楽しかったです。 あまり笑顔になる場面がありませんでした。楽しいとか嬉しいとか、そう思っていても真顔だったり。数少ない笑顔を見せる時も、ただの皮肉だったりします。最後くらい楽しげな表情を描いておきたいなと思い、おまけの絵を用意しました。 |
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ゼンルート 甘え上手の末っ子キャラに挑戦したくてできたキャラです。この見た目にあざとい言動、加えて魅了設定。たぶんここまでいわゆる受けっぽさ全振りのキャラを書いたことはなかった気がします。 今作のお話のもとの設定はかなり昔に考えて、なんなら小説として書きかけた時もあったのですが、その時の主人公がこのゼンルートでした。でも、何だかその言動が主人公としてしっくり来ずに頓挫。今回攻略対象として日の目を見ることになりましたが、シナリオを書くにあたって主人公よりも動かす上での制約が減り、それでちょうど良かったなと思います。攻略対象を受けとして書くのは、なんとなく挑戦しようかなというただの気まぐれでした。結果的には新鮮で楽しかったです。 気軽にスキンシップする性質もあって、イラストはアリーを抱きしめるものが多くなっています。けれどそれはスキンシップというよりも、彼を逃がさないためという意図によるもの。ハッピーエンドでは、もう捕まえている必要がなくなったために、ゆるめに抱きつかせました。 自分の生まれや特性にいい感情を抱いていない一方で、それらを十分に分かって愛想を振りまき、したたかに自分の思い通りに事を運ぼうと最大限活用しています。誰にでも愛称で呼ばせ、それを魅了が通ったかどうかの確認に使っているところも。アリーがゼンルートを「お人好し」と言う場面がありますが、実際かなりの自信家で自分勝手で見通しは甘め。そして優柔不断。ゼンルートの人当たりのよさや優しさは、恵まれた環境で育った余裕から生まれるものでもあります。けれど、受け手にとってどのように響くかはタイミングや関係性次第という気もします。アリーがわざわざ「お人好し」と言ってしまえるのは結局、惚れた欲目みたいなものかなと。 わさわさのファーとゆったりめの上着が、絵的に映えるわボディラインをだいたい誤魔化してくれるわで、描き手に優しいデザインだなとイラスト描きながら思いました。 髪型はゆるっとまとめていますが、首筋のあたりだけちょっぴり刈り上げみたいになっています。髪の毛を魔法の道具として使う時に、ファーで見えにくい首もとから刈って使っているためです。 身だしなみには気を付けていて、毛先から上着の裾まで基本的には乱さないように描いています。描き手の表現力の問題でさっぱり分からなくなっていますが、ゼンルートが精神的に取り乱すシーンや、少し違う状態になってしまうエンディングでは毛先を少しはねさせてみたりしました。後で見たらあまり分かりませんでした…。 気温も管理された塔の中でぬくぬくと育ったためか、とても寒がりです。しかし魔法を扱うのには素手の方が都合が良いので、魔法による暖房器具である指輪や腕輪をたくさん身に付けています。 本編で何度も体力のなさそうな描写が出てきますが、脱げばそこそこの筋肉がついているように見えます。……これはもう魅了の力が見た目に影響を及ぼした結果ということにしています。あくまで見た目だけで、見てくれ通りの力が発揮されるかどうかは別問題。 ハッピーエンドでは、買物をするゼンルートが荷物持ちをしているイラストがあります。もう少し筋力をつけてできることを増やしたい、と本人が考えたためですが、次の瞬間には多分アリーに持たせているのじゃないかなと。 忘却エンドの山場で、ゼンルートが時間稼ぎに魔法で兄たちを食い止めながら、ひたすら己への後悔をぐちぐちとこぼすシーン。後で彼は「呪文だよ」と冗談めかして言っていますが、冗談ではなく本当に呪文として発しています。魔法の呪文は魔力を操り集中するために口にしますが、言葉の意味というよりは、言葉によって自分の精神と魔力をつなぐようなイメージでいます。ゼンルートは本当に魔法に関してはかなり強いという設定上、呪文すらも本当に何でもいいという感じです。「風よ吹け」というような呪文が必要な時、風を吹かせるイメージで魔法使いがそれを発するのですが、ゼンルートはイメージさえしっかりしていれば「ラーメン食べたい」でも代用可、というような感じ。 一歩引いた立ち位置のカインルートでは、幼い甘えた部分をあまり見せないので、こちらの方が頼りがいのある印象かもしれません。 |
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カイン これまでの作品にわりと善人が多かったので、たまには第一印象でいけ好かない態度の人がいてもいいなと思ってできたキャラクターです。でも序盤からさっさといい人になってしまった気がします。面倒見はいいはずだし、あまりツンデレ!という感じにはしたくなかったのですが…でも、あまりゲスにしてしまうと恋愛できないよな…と。塩梅が難しい。 家業が肌に合わず、環境への反発心も手伝って家出。いろいろあって知り合いだったアリーの父に弟子入りするような形で軍属の身に。自分の実力で何かを成し遂げたい!と若くも目をぎらつかせたカインを、アリーの父は宥めつつも何かと目をかけてくれました。アリーの父の葬儀には参列していましたが、アリーが外部の人間の前には極力顔を出さないようにしていたため、この時は会っていません。 物語序盤、初対面で身分も違うアリーにかなり積極的に話しかけているのは一応気遣いみたいなもの。本人はかなり優しく接し進んで話しかけたつもりです。 作中に出番はありませんが、カインの側近には軍のはみ出し者が集まっています。カインと同じく軍人家系でない者、過去の失敗で降格された者、遠方の部族の出で煙たがられている者。カインが行く先々の任務などで個人的に勧誘し、少しずつ集められました。カインに家名の後ろ盾がない分あまり人は集まらないけれど、一人ずつとカイン自身はそれぞれ信頼はあるような、不格好な部隊ができています。エンディングによっては、その中の一人にゼンルートも加わりそうな感じ。ちなみにミラはよく協力する間柄ですが、カインの部下ではありません。 別宅と言っている一人暮らしの家はそう大きくはなく、数日おきに実家の使用人が管理のために出入りしています。カイン自身は職場で寝起きすることも多く、たまに使用人が来る日に合わせて帰宅するような生活。家の中は殺風景ですが武器収集が趣味なので、狭いながらも主に刀剣を飾る専用の部屋があります。 アリーと暮らすようになった後、時世も考慮し何かあった時のためにと、アリーに剣術体術や簡単な調理、応急手当などを教えます。どれも日常生活には不要ですが、カイン自身がアリーの父から教わり、そして遠征先でできないと困ったものばかり。アリーはのみ込みは悪くはなく、体を動かすのも苦手ではなく…ただ料理の火の管理はとても雑。それが原因でボヤ騒ぎになりかけて以降、カインが火の扱いについてアリーに繰り返し注意します。そんな場面をエンディングの絵に入れました。 エンディングの絵に一枚、本編と関係がなさすぎて説明がないと状況が分からない不親切なものがあります。仕事で確認作業中のカイン・ミラ・ゼンルートの横を、アリーが誰かのあとをついて通りすがるものです。アリーがついて行っている相手はカインの同期の男。しっかりした軍人家系の出で、年齢も階級もおおよそ同じで妙に縁のあるカインを意識し、やたらしつこく絡んで煽ってくるのでカインは彼を毛嫌いしています。彼はカインが目をかけているらしいアリーに興味をもち、またアリーの性質が役に立ちそうだということもあって、自分の元に引き入れようと目論見ます。さて、ここでひと悶着ありそう…というあたりの会話が、エンディングにちょっぴり挟まれています。 一人称は「俺」ですが、仕事上は「私」と使い分けています。今回の任務ではほぼ単独行動だったことと、町の魔法にあてられたことで自然に素の方の「俺」に変わっています。また単独の潜入任務ということで、着ている緑のコートは私服です。 色事にはあまり縁がなく、必要になった時やそういう流れになった時に処理的に…という感じでした。ところで軍の詰め所には、花や薬草を売りに来る名目で年端も行かない貧しい少年少女たちが出入りしています。彼らの目的は自分の体を売って軍人たちから金銭を手に入れること。カインも善意のつもりで何度か買ってやったことがあります。軍人たちの中では、ちゃんとした店で娼婦男娼を買うのは当たり前の娯楽の一環。貧しい人間の身を買うのは奉仕の一環のようなもの。闘技場で奴隷の命を賭ける賭博もあり、金を持つ人間の娯楽事情はなかなか派手な感じです。 とにかく笑顔が少ない!記憶が確かなら、笑顔のパターンを使用したのは三回くらいです。 ゼンルートの話では、自分の考えで動き利害が一致すれば協力して、けれどべったり一緒に行動することはしない。物理的にも精神的にも自立していて、でしゃばらず本編をフォローして、サブキャラとしてとても動かしやすく優秀でした。 ゼンルートとはまた全然タイプが違ったために、どういう関係におさまるんだろうと悩んだりもしましたが、意外にも双方落ち着いて話し合ってくれるので関係は悪くはなさそうです。 |
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ゲイル メイクがすごく好きなお兄さんを一回書いてみたかったけど、ほとんど出番ないままでやたら見た目だけ立っている感じになってしまいました。 とても人が良く親切なのには理由があり……ハッピーエンドでは町の魔法から解き放たれているので、エリオにげんこつ食らわすようなこともあるだろうなと思ってちらりとイラスト内に登場させました。カインルートでは正体まで露わになりますが、そちらでもゲイル自身の行く末は大きくは変わらず。 本編で語る暇はありませんでしたが、本来のゲイルとは見た目も性格も全く違います。派手な見た目と、さっぱりして面倒見のいい性格は、もとのゲイルが理想として思い描いた姿です。 |
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エリオ サブキャラというよりゲストキャラです。どこかで語ったかどうか覚えていないんですが、首から下げているのは弟を起こすときに使う笛。なので、いないけど別人ではありません。「灰の森」のもしものその後を書いてみたいという気持ちが少しあって、でも本編との関わりはないのであまり出しゃばらないように、ということを念頭に置いていました。 本来は完全な黒髪なんですが、魔力と髪色の設定上少し色が入りました。魔法が当たり前の町ですが才能はなく、役に立つ魔法は使えません。 南方から深手を負った状態で流れて来た彼は、序盤のカインと同じように運悪く町の結界の穴に取り込まれました。たまたま気付いたゼンルートに拾われた彼は、傷から魔力の影響を多分に受け、幸いそのお陰で命が助かり、それまでとは少し違う姿になりました。でも記憶はぼんやりとしていて、自分でも自分のことが分からなくなり…。ゲイルならなんとかしてくれるだろうと、ゼンルートは彼を薬屋の前に置き去りに。ゼンルートの目論見通り、彼を拾ったゲイルが彼に仮の名前をつけました。 エンディング後には町の魔法から解き放たれます。エリオ自身の記憶も、人形の姿と成り果て巻き込まれてしまったらしい彼の弟も。背中の人形が機能していなかったことを考えれば、魂は眠っているか閉じこもっているか。でも魂のないところに人形はないので、さて彼の本体と魂の行方はどこへやら。ただ実は、ゼンルートのお話の方で、結界の狭間にいたカインに夢の話や塔の話をちらっと知らせた人物はディニでもいいなと考えていたりします。カインとディニに接点はありませんが、町の外にいた存在ということですれ違っていたとか…。 エリオの近くには少なくともゼンルートが出入りするので、町の状況が変わった後でエリオの身に身に何かしらの異変があれば、ゼンルートは彼を助けようとしそうです。 |
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ミラ サブキャラほどデザインに遊びが出た末に、どうしてこうなった…!?となってしまったパターン。初期にゼンルートと合わせて魔法使いはちょっと髪を刈っておこうかなと思っていた頃の名残でもあります。他の魔法使いをデザインするときにそのへんすっかり忘れてしまっていました。分かりにくいですが、アリーは出会いがしらの挨拶で目をそらしています。 見た目はともかく、性質としてはごく普通のお姉ちゃんなので、カインとアリーの間に挟む分にはとても動かしやすかった。 カインルートではほんの少しだけ私生活について言及されます。エンディング後のアリーがミラにカインとの生活に付いてぼやいたり助言を受けたりと、そういう日常場面がありそうです。 |
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ツエ いかにも魔法使い!という感じで、しかも場を明るくしてくれるキャラを入れたくて、と思ったけどこれ魔女ですね。カラフルな海外のお菓子のイメージで配色しました。あまり活躍させるつもりはなかったのですが、杖と体に好みの設定を盛りまくり、また自由な言動から非常に動かしやすかったです。 彼女は一度も複製されておらず、オリジナルのまま。ということで、とても長く生きていることになります。 自由に動く両手はツエ自身のものではありますが、体から取り外した当初うまく動かせず、カタシロにちょっぴり改造してもらいました。 |
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ヨツゲ 毎日毎日、昼間に寝て夕方に起き、夜の魔法をかけてまわっている魔法使い。フードの意味深な模様には魔法が込められていて、毎日時間通りに起きるための目覚まし時計兼ふとんの役割を果たしています。本人はかなり寝坊しやすい質なので、このフードのおかげで毎日定刻に町を夜にすることができます。 管理の魔法使いの中ではもっとも寿命が短く、複製回数が多いです。また、ツエのようなパターンを除けば登場人物中もっとも低身長です。 |
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キョウ 管理の魔法使いの中に一人くらい年齢高めの人を入れようと思ってできたキャラです。名前に悩んで、役割からするとカイかな…と思ったものの、既存キャラに既にいたのでやめました。 大魔法使いの呪縛が解かれたあと、自分の杖を見てものすごい自責の念に駆られそうだなと思います。 |
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レイソート 似てない兄弟の長男。塔の中以外では歩けば地面が変質し、座れば空間が歪む厄介な影響を特性として持つ魔法使い。ただ、兄弟の中では最も高い魔力を持っています。とても気位が高そう。 デザイン、口調、名前と、方向性は決まっていたものの、ひたすらに何もかもが迷子でした。高飛車なキャラといえば…と、上着取り払ったら全身タイツなのは、私の勝手な偏見のため…。楽しく描きながら、とある演歌歌手の方が頭の中にいました。セリフも繰り返し直した気がします。 なんとなく、シナリオを書きながら、シンデレラに出てくる義理の姉みたいなイメージでした。かわいい弟にどう接していいか分からない!でも兄の威厳は保ちたい! |
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バリル 似てない兄弟の次男。楽しくデザインした結果、見た目負けというか、親玉っぽいのに二番手どころか三番手というがっかり仕様。肉体派に見えるけど、魔力を体力や攻撃力に変換するタイプの魔法使い。剣だって拳で受け止めます。 次兄という立ち位置ですが、長兄とほぼ同じ時期に作られました。本人の意思に関わらず周囲の環境を歪めてしまう兄とセットで行動することが前提のため、兄の影響を受けたものを一つずつきめ細やかに元に戻しています。一方で、とてもとても気難しい兄の言動については何とも思っていません。とても大雑把。兄の影響を受けたものを戻す以外のことに対してもあまり気にせず大雑把。 兄は魔力を高められた反面、肉体的には弱いので、そこを補う意味でもバリルは肉体的に強化されています。また、兄と意見を違えることがないように、その判断に疑問を持ったり指示に背いたりすることがないよう、思考や言語を制限されました。レイソートとバリルはそれぞれ単独では大きな弱点があり、指示をするのは兄でも、どちらが上という関係ではなく、作られた時期もほぼ同じ。ということでバリルはゼンルートのように、「兄さん」と呼ぶことはありません。町の解放後はバリルの思考と言語の制限がなくなるので、二人の関係性は少し変わるのかもしれません。 兄二人が作られ、その育成過程で得た成果と、その後完全に外界から閉じられた町で高度に整えられた環境の中、ようやく生まれた安定個体がゼンルートです。 |
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大魔法使い 一番強くて偉い魔法使いだから、強さが髪色に現れるという設定上、髪の色は銀だな…あとはあまり個性のない感じに…と、役割からデザインしました。本当に老人の姿にしようと思っていたのですが、わざわざ自分の寿命をのばして石化して…と自己顕示に余念がないのに、見た目について何も改善しないイメージがわかず、複製の息子たちもすごく外見に気を遣う感じするし…と悩んだ末に結局若くしてしまいました。個人的に楽しむためだけの要素として、「精霊の庭」の魔法使いの系列にあたるキャラたちと襟元のデザインや色使いを同じにしています。そちらの地域から流れてきたのかもしれない…という。 ちょっとしか出番がないのにキャラ絵変えたり説明するのもくどいと思って回想シーンでも同じ顔グラを使っていますが、シノがまだ町にいた頃、町をまだ外界と断絶していなかった当時は年相応によぼよぼに老いていたはずです。 絶大な力を追究し、寿命をのばして、町の存続に命をかけて…と、人並外れたことをやっていくうちに狂ってしまった人ということで、誰も止められないまま行動がおかしくなっていきます。だいたいこの人が全ての原因。もともとは普通の人だったけれど、狂ってしまってからは倫理も何もないので、人の複製も平気でやるし、ゼンルートがやたら慣れた感じに性交するのもこの人が原因です。 |
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シノ キャラがとにかく多い中で最後にデザインした関係上、他と差別化する要素として敬語キャラになっていました。カインルートではあくまでアリーとともにある存在でしかないということで、町のしがらみも何もなく、誰かに敬意を払うこともないだろうなと敬語をやめました。 丁寧な言葉遣いと、なんとなく真面目そうでかわいそうな立ち位置上分かりにくくなっていますが、彼のもとになった大魔法使いや、他の複製であるゼンルートの兄弟たちの例に漏れず、それなりに面倒な性質を持っています。たった一回きりのまともな登場シーンでアリーにちょっと意地悪言いますし。 ゼンルートの話を書いた時に流れで登場し、その時に顔だけささっと描いたために、カインルートでエンディングに出てくるような想定は全くありませんでした。そういう話の流れになって全身のイラストが必要になった時に、慌てて顔グラに合わせてデザインしました。出世。 シノと一緒になるエンディングでは、アリーは右手を失ってしまいますが、シノが実体化することでその力が欠けた部分に流れ込み、アリーの右手として機能するようになっています。 |
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カタシロ 芸術家、と一度だけ自称しますが、人形職人であり葬儀屋でもあります。手仕事が多いのでエプロンドレスにしようかなと思っていたのですが、ちょっと華美になりすぎた感があります。身長はすごく高いので、目の前に立つと威圧感がありそう。 これまでの作品でいわゆる女性言葉をあまり使わせてこなかったので、一度やってみようかなとめいっぱい喋らせました。ネチネチした台詞書くのも楽しかった。終盤スピーディに話を片付けたくてかなり喋ってもらい、話を片付けるのがかなり乱暴になってしまいました…。 弟の扱いがとても雑だけれど、弟のことは好き。 仕事上、成熟して骨になった人形をツエに素材として納品することになるはずなのですが、ツエのことは一方的に苦手としていそうな気がします。 町の人形の数はとにかく多く作業量が膨大になるため、多くの下僕人形を使役して分業させています。 テンと一緒に町を出ていくエンディングがありますが、その後また別の土地で自分の理想郷を実現します。カタシロの名は捨て、全く別人の魔女として名を馳せて、それはそれでまた別の誰かが困ることになりそう。 実は「灰の森」のデミテラの姪、ネリが成長した姿でもいいなと考えています。灰の大陸に魔力の概念はありませんが、病気療養のために北方に出向いた際に魔女としての力を目覚めさせ、魔法の町に馴染む過程で髪色が変わり…。大きな力を手にしたことでより自由を謳歌し奔放な性格に拍車がかかると丁度こんな感じになるだろうなと。 |
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テン カタシロと並べても全然姉弟には見えません。お姉ちゃん大好きだけど、あんまり言うこと聞いてなさそう。話の展開で天候の魔法使いは出番があまりないのと、立ち絵を最後に描いたのとで、好きな色で好きに塗りました。 軽薄な台詞をガンガン喋らせましたが、あまりに言うことがいい加減なので、テンから情報を得るのは悪手でしかないぞゼンルート!?と思いながらシナリオ書いていました。天候の施設はたくさんの人が働いているので、この子がいなくても現場はなんとかなっていそう。というか実質やっていることは細かな微調整とカタシロとの連携くらいなので暇そう。 キャラとはあまり関係ありませんが、本編で雪を降らせたかったのに結局できなかった…。いつかがっつり雪の降る寒い場所が舞台のお話もやってみたいです。 |
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下僕人形 キャラクターではないんですが、人形っぽいバージョンも描いたのに本編で使わなかったのでここに置いておきます。露出度高いのはカタシロの趣味が半分と、関節部分を出して整備の手間を省くのが半分。服着せてもらえているのだから、それなりに大事にされている気がしてきました。 |